モナリザは妊娠中?

題名 モナ・リザは妊娠中?―出産の美術誌
著者 中川 素子
出版社  平凡社新書368
出版日  2007年4月
価格: ¥ 903 (税込)


少子化の時代に、人類は妊娠・出産、生命の連鎖をどのように表現してきたのかを考えてみよう。ダ・ヴィンチ、北斎、『源氏物語絵巻』から森村泰昌、バーバラ・クルーガーまでを取り上げた新しい美術論。
《目次》 ▲
まえがき
第1章 黄金の雨の恍惚──グスタフ・クリムト「ダナエ」
クリムトが描いた官能的な女性/ゼウスの恋の結末
美しく描かれた画面に隠されたものは
第2章 母権制から父権制へ──「アテナの誕生」
アテナは父ゼウスから生まれた/テーバイ出土の香油容器に描かれたアテナの誕生
命を産み出すのは母か父か
第3章 出産は神が与えた刑罰か──「楽園追放後のイヴ」
女性の劣性を説く聖書/母なる女神の排斥/楽園追放後の生活
第4章 天使の知らせをどう聞くか──「受胎告知」
宗教画の一大テーマ/フラ・アンジェリコの清らかなマリア
ロレンツォ・ロットの驚愕のマリア
第5章 世界で最も多く描かれた赤ん坊──「キリスト降誕図」
飼葉桶の中の赤ん坊/天使も三博士もいない降誕図/暗闇に光が生まれる
第6章 白象の夢から仏陀が生まれた──「托胎霊夢」
白象が母体に入る!?/釈迦は摩耶夫人の右腕から生まれた
出産後七日後に亡くなった母の影
第7章 愛欲の空しさをこえるもの──「国宝 源氏物語絵巻・柏木(三)」
不義の子・薫/「柏木」に描かれた罪なる出産/小さな阿弥陀如来
第8章 生命としての胎児──レナルト・ニルソンの胎児写真
『LIFE』を飾った写真/胎児は「生命」か/母親と胎児の消えてしまった一体感
第9章 産む・産まないは誰が決めるのか──バーバラ・クルーガーのポスター作品
自己選択権運動の広がり/〈あなたの身体は戦場である〉/もしも男性が妊娠すれば
第10章 傷と痛みへの共感──松井冬子「浄相の持続」
なぜ少女の腹部は切り開かれているのか/視覚と痛覚
性や妊娠が女性たちに痛みや狂気を与えることもある
第11章 流産を描く──フリーダ・カーロ「ヘンリー・フォード病院」
フリーダ・カーロの深い悲しみ/石版画「フリーダと流産」
胎児は土に戻り芽を出す
第12章 大地母神の復活──フェミニズム・アートの諸作品
陰毛のない女性像の意味/女神を主題とする女性たちの作品
フェミニズム・アートの揺らぎ
第13章 女性の身体とは何か──笠原恵実子「PINK #9」
子宮口の写真を作品にする/膣と子宮をもつ存在として
女性は自分の体にマイナスイメージをもたされている
第14章 レオナルド・ダ・ヴィンチは何を産んだのか──森村泰昌「身ごもるモナ・リザ」
「モナ・リザ」を着る/人体解剖図としての「モナ・リザ」/自分自身を身ごもる
第15章 妊婦の美──葛飾北斎「身重の女」
丸いお腹を見せる女性たち/北斎の描いた妊婦/しどけない妊婦のエロティシズム
第16章 出産という大事業──アステカの女神の出産像
出産はエベレスト登頂と同じ/股間から赤ん坊が出てくる
アステカ帝国の勇気ある女神
第17章 生と死の連鎖──中嶋興「MY LIFE」/ビル・ヴィオラ「ナント・トリプティック」
母親の死と娘の出産を並べる/三つの画面に生と死を表現する/生と死が向き合う時
第18章 生命誌の謎──工藤不二男「幻郷」
生命は海から生まれた/胎児の成長は生命誌を繰り返す/生命体の記憶=「幻郷」
人類は妊娠と出産をどう表現してきたか
あとがき

《概要》 ▲
レオナルド・ダ・ヴィンチの名画「モナ・リザ」について、
鼻と目の間に妊婦が体調の悪いときに現れる脂肪のかたまりが見えるという説がある。
それが正しいかどうかはともかく、人類にとって、妊娠・出産・生命は、
モナ・リザの微笑と同様に大きな謎であり続けてきた。
受胎告知、誕生仏、『源氏物語絵巻』から森村泰昌、松井冬子、
フェミニズム・アート、バーバラ・クルーガーまでを、
カラー口絵4ページとモノクロ図版36点で紹介する。
自身の体験も含めて味わい深い文章で書き上げた、
少子化の時代に提案する新しい美術論。

《著訳者紹介》 (本の出版時点でのデータです) ▲
好井裕明 よしい・ひろあき
1956 年大阪市生まれ。東京大学大学院社会学研究科博士課程単位取得満期退学。筑波大学大学院人文社会科学研究科教授。主な著書に『批判的エスノメソドロジーの語り』(新曜社)、『フィールドワークの経験』(共編著、せりか書房)、『社会学的フィールドワーク』(共編著、世界思想社)、『繋がりと排除の社会学』(編著、明石書店)、『「あたりまえ」を疑う社会学』(光文社新書)などがある。

中川素子 なかがわ・もとこ
1942 年東京都生まれ。東京芸術大学大学院美術研究科修了。文教大学教授(造形美術論)。おもな著書に、『絵本は小さな美術館──形と色を楽しむ絵本47』(平凡社新書)、『絵本はアート──ひらかれた絵本論をめざして』(教育出版センター)、『本の美術誌──聖書からマルチメディアまで』(工作舎)、『ブック・アートの世界──絵本からインスタレーションまで』(共編著、水声社)などがある。

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by office-nekonote | 2007-09-24 22:48 | | Comments(2)
Commented by suzumore at 2007-09-24 23:04
姉貴、面白そうな内容ですね。
情報ありがとうございます。
早速買って読んでみます!
Commented by office-nekonote at 2007-09-25 22:54
今晩ニャ、兄貴。面白かったです。
フェルメール関係の本もたくさんありますよ。
明日でもアップしたいです。


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