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悪人

夕方は映画『悪人』を見に行きました。
悪人
http://publications.asahi.com/akunin/

http://www.akunin.jp/index.html
DVDで元気になるもの(リトルダンサー、ミス・リトル・サンシャインなど)借りてきてはありますが、深津絵里が賞を取ったというので観に行きました。
ええ、ハナミズキよりはまともでしたよ。
前売値段なり。
深津絵里と脇役が手堅いのでまあまあかな。
なんであれ深津絵里は美人です。
カメラワークがピンを手前と奥に同じ場面で移動するのを多用しすぎ。
妻夫木君はいまいち演技がうまくないのは『憑神』で知っていますが、さすがに今度は多少良くなったかと。
でも、もっさりとした感じでいつものハンサムぶりや良い人ぶりを消しているのですが、もっさりぶりのほうが激しいだけで単調(下手)なセックスとさまざまな難しい感情表現よりうまいので、演技力アップが帳消し。
観ていると殺人はともかく、支援している子どもたちが抱えている様々な障害というか個性というかが、社会でうまく適応できないとこうなってしまう(出世魚と杉山先生がおっしゃるマーチ)で、ああ・・・という感じになってしまいました。
主人公を柄本明の息子あたりがやればよかったのでは。
そうすると、パパが被害者父の役だから・・・ま、大丈夫じゃないかと。
岡田君はいつもハンサムな可愛い感じだったのに、とってつけたようにものすごく嫌らしい役回りで・・・ぐすん。
テーマを純愛に持って行ってしまったので(原作も純愛ものだったのかしら、読んでないのでわかりません。立ち読みでいい感じがする。)、私には純愛には思えないんだけど(純愛の定義って何かになってしまいますが)なんだかな。
社会の吹き溜まりの閉塞した状況にいる飢え渇いた男女が出会ってしまってこれが愛だと思いたいという悲劇とまとめればよいのでは。
ええ、かなり監督が頑張っている感が認められる映画なのですが(『フラガール』の監督だった。)、不条理を人間の間のやりとりだけで処理しているので、其処のところはダルデンヌ兄弟の『息子のまなざし』のような映画のほうがたま猫は好き。
by office-nekonote | 2010-09-22 12:07 | 映画・美術


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