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東北地方太平洋沖地震関連ページ

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教皇ベネディクト十六世の2011年3月13日の「お告げの祈り」のことば
http://www.cbcj.catholic.jp/jpn/feature/benedict_xvi/bene_message597.htm







教皇ベネディクト十六世の2011年3月13日の「お告げの祈り」のことば
http://www.cbcj.catholic.jp/jpn/feature/benedict_xvi/bene_message597.htm



教皇ベネディクト十六世の2011年3月13日の「お告げの祈り」のことば


教皇ベネディクト十六世は、四旬節第一主日の3月13日(日)正午に、教皇公邸書斎の窓から、サンピエトロ広場に集まった信者とともに「お告げの祈り」を行いました。以下は、祈りの前に教皇が述べたことばの全文の翻訳です(原文イタリア語)。

「お告げの祈り」の後、教皇は、3月11日に東北地方と関東地方を襲ったマグニチュード9.0の東北地方太平洋沖地震被災者への支援を次のようにイタリア語と英語で呼びかけました。
「親愛なる兄弟姉妹の皆様。
  日本の悲惨な地震と津波の映像はわたしたちを深くおののかせました。わたしは、尊厳と勇気をもってこの災害のもたらした結果に立ち向かっておられる、愛する日本国民にあらためて霊的に連帯したいと思います。犠牲者とそのご家族、そしてこの恐ろしい出来事によって苦しむすべてのかたがたのために祈ります。称賛すべき素早さをもって支援に努めるかたがたを励まします。心を一つにして祈り続けましょう。主はわたしたちのそばにいてくださいます。(以上イタリア語。以下英語)
  今朝、皆様にごあいさつ申し上げるにあたり、わたしとともに、最近日本を襲った大災害の犠牲者のために祈ってくださるようお願いします。亡くなったかたがたと、けがをしたかたがたが主の慰めを受け、勇気ある日本国民を助けようと努める、救援活動にあたる人々が強められますように」。

なお、教皇が述べたとおり、この四旬節第一主日の3月13日夕から、教皇と教皇庁の四旬節の黙想会が行われます。今年の黙想会のテーマは「教会の中心におけるキリストの光――ヨハネ・パウロ二世と聖人の神学」です。黙想会を指導するのはカルメル修道会司祭のフランソア=マリー・レセル(Francois-Marie Lethel)師です。黙想会は午後6時から、聖体顕示と晩の祈りと最初の黙想と聖体礼拝と聖体賛美式をもって開始されます。黙想会のスケジュールは以下の通りです。午前9時から朝の祈りと黙想。午前10時15分から三時課と黙想。午後5時から黙想。午後5時45分から晩の祈りと聖体礼拝と聖体賛美式。黙想会は3月19日(土)午前9時の朝の祈りと結びの黙想をもって終了します。黙想会中、3月16日(水)の一般謁見を含めてすべての謁見は行われません。
―――


  親愛なる兄弟姉妹の皆様。

  今日は四旬節第一主日です。この四十日間、教会は復活祭に向けて霊的な旅を行います。基本的に、この旅は、ご自分の救いの使命の頂点である十字架に向けて決定的なしかたで向かう、イエスに従うことです。わたしたちはなぜ四旬節を行うのでしょうか。なぜ十字架なのでしょうか。このように問うならば、根本的な答えはこれです。それは、悪が存在するからです。いいかえれば、罪が存在するからです。聖書によれば、罪はあらゆる悪の原因だからです。しかし、このいいかたは完全に議論の余地のないものではありません。多くの人は「罪」ということばも受け入れません。なぜなら、「罪」ということばは宗教的世界観・人間観を前提とするからです。実際、次のことは本当です。神を世の視界から排除するなら、罪について語ることはできません。太陽が隠れれば影も消えます。太陽がある場合にのみ、影は現れます。それと同じように、神の喪失はかならず罪の喪失を伴います。だから罪についての感覚――ここでいう罪についての感覚は、心理学でいう「罪責感」とは異なります――は、神についての感覚を再発見することによって得られるのです。姦通と殺人を犯した際にダビデが作ったとされる「痛悔の詩編」(ミゼレーレ)が言い表すのはこのことです。ダビデは神に向かっていいます。「あなたに、あなたのみにわたしは罪を犯しました」(詩編 51・6)。
  道徳的悪に対する神の態度はこれです。神は罪を退け、罪人を救います。神は悪を許すことがありません。なぜなら、神は愛であり、正義であり、忠実だからです。だからこそ神は、罪人が死ぬことではなく、むしろ回心して生きることを望まれます。神は人類を救うために働きかけます。わたしたちはこのことを、エジプトからの解放から始めて、ユダヤ人の歴史全体の中に見いだします。神は決然として、ご自分の子らを奴隷状態から解放して、自由へと導かれます。そして、もっとも重大かつ深刻な奴隷状態は、罪による奴隷状態にほかなりません。だから神は御子を世に遣わしました。それは、人間を「あらゆる罪の起源また原因」であるサタンの支配から解放するためです。神は御子をわたしたちの死すべき肉のうちに遣わしました。それは、御子があがないの犠牲となり、十字架上でわたしたちのために死ぬためです。このすべての人のための決定的な救いの計画に、悪魔は全力で歯向かいます。毎年、四旬節第一主日に朗読される、荒れ野でのイエスの誘惑に関する福音がとくに示すとおりです。実際、四旬節に入るとはつねに、イエスの側に立って罪に逆らうことです。個人としても教会としても、悪霊と霊的に戦うことです(灰の水曜日の集会祈願)。
  始まったばかりの四旬節の旅のために至聖なるマリアの母としての助けを祈り求めようではありませんか。四旬節の旅が豊かな回心の実りを生み出すことができますように。わたしとローマ教皇庁におけるわたしの協力者のために特別に祈ってくださるようお願いします。わたしたちは今夜から一週間の黙総会を始めるからです。

(カトリック中央協議会 司教協議会秘書室研究企画訳)
(2011.3.14)

by office-nekonote | 2011-03-19 02:10 | 災害救助


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